梅村さえこ議員は3月13日、衆院総務委員会で地方税法改正案及び地方交付税法案への反対討論に立ちました。「政府の政策にこたえたどうかで地方交付税の配分に傾斜をつけている。地方自治体をめぐる条件は多様です。成果ができなければ地方交付税が減らされ、苦しい自治体は一層追い詰められる」など、法案の問題点を批判しました。
ー会議録ー
○梅村委員 私は、日本共産党を代表して、地方税法改正案及び地方交付税法改正案に対する反対討論を行います。
反対理由の第一は、政府の政策に応えたかどうかで地方交付税の配分に傾斜をつけているということです。
安倍内閣は、定員削減や人件費削減を地方交付税の算定に反映する仕組みを今年度から導入いたしました。この行革努力分を継続することは重大です。
さらに、新設する人口減少等特別対策事業費六千億円は、地方創生の取り組みの必要度枠と成果枠に分け、成果枠を段階的に増額するとしております。
地方自治体をめぐる条件は多様です。成果を押しつけ、できなければ地方交付税は減らされ、その結果、苦しい自治体は一層追い詰められます。
地方の固有財源である地方交付税の性格をゆがめることはやめるべきです。
反対理由の第二は、集約と連携によるまちづくりへの財政措置をすることです。
安倍内閣の地方創生は、社会保障と地方交付税の削減は仕方がない、足りない部分は民間投資の拡大と住民の自助、互助で賄えというものです。
連携中枢都市圏構想では、中枢都市に圏域全体の経済成長の牽引と高次都市機能の集積、強化の役割を担わせ、普通交付税の算定を加えます。
公共施設等総合管理計画とPPP、PFIの活用では、公共施設等の集約化、複合化や転用のために新たな地方債の仕組みを設けるとしております。公共施設等のあり方は、住民の参加と合意に基づいて決められるべきです。延べ床面積の縮小等を自治体に押しつけ、PPP、PFIの活用を最優先とすれば、まちづくりにゆがみをもたらすことにもなりかねません。
さらに、公立病院の再編のために普通交付税の算定を変更するとしております。
地方財政措置を安倍内閣の言う地方創生に動員することは容認できません。
反対理由の第三は、赤字法人に過大な負担をもたらす外形標準課税の拡大です。
資本金一億円以下の中小企業への適用拡大の検討はきっぱりやめるべきです。
最後に、東日本大震災からの復興に関して、被災自治体の自己負担の検討が表明されていることは看過できません。復興予算の拡充を求め、討論といたします。(拍手)