昨年9月の関東・東北豪雨で鬼怒(きぬ)川の堤防が決壊し、甚大な被害を受けた茨城県常総市の市民と「常総市水害・被害者の会」などが5日、国の治水管理と水害検証・再発防止を求め、国交省と4回目の要請・交渉を行いました。
要請・交渉には日本共産党の梅村さえこ、塩川鉄也の両衆院議員と茨城県議団、常総市議団が同席しました。
昨年9月10日の水害では、大規模太陽光発電所の建設を理由に同年3月掘削された同市若宮戸地区の自然堤防から越水し、市街地に甚大な被害を出しました。これまでの要請・交渉で、災害前、「自然堤防を削らないでほしい」と、訴えた住民の声は関東地方整備局下館河川事務所まで届いていたことが明らかになりました。
「被害者の会」は▽国交省の整備目標流量の毎秒4300トンに対し若宮戸では半分の2400トンで越水が始まったと推測されることは重大。国交省が検証した流量の数値を知らせよ▽若宮戸地区で、自然堤防まで河川区域を広げようとしなかったのはなぜか▽鬼怒川の洪水調節機能も期待される八間堀(はちけんぼり)川が2次的に氾濫したのは、排水機場のポンプ運転を10時間も停止させたからではないか―などについて回答を求めました。
「また大雨が降るかもしれない。被害に遭った市民は、部分的にしか河川改修されないのではないかと不安に思っている」などの意見が出されました。
国交省の担当者は、文書で回答すると述べました。
【「しんぶん赤旗」2016年8月7日付】