保育士不足が深刻に進むなか、全国の保育士ら約150人が処遇改善を求め29日、「保育士を増やそう緊急集会」を国会内で開きました。
労働条件、処遇の悪さから保育士が不足し、待機児童が解消されない原因となっています。
全国福祉保育労働組合、自治労連、全国保育団体連絡会でつくる実行委員会の主催です。国の責任で制度の抜本改善と財源の確保を求める見解を発表しました。
民間保育園の保育士、佐々木よしゆきさんは「給料が安く、自分の子が通う園の保育料を払うのすら精いっぱい」と発言。公立保育園の非正規保育士、三井文代さんは「全国の公立保育園の6~7割は非正規の職員であり、官制ワーキングプアを生んでいる」と話しました。
園長をしている平松知子さんは、政府が28日発表した待機児童緊急対策を批判。保育士の賃上げを見送る一方で、施設定員の緩和で子どもを詰め込むものであり、政府案では「現場はもう立ち行かない。現場の保育士からは『これでは保育士に死ねというのか』という声があがっている」と話しました。
都内で33年間、保育士をしている高橋光幸さんは、「保育士の専門性は一朝一夕には育たない。政府は、保育士の専門性をまったく軽視している。ばかにするのもいい加減にしろ」と怒りをあらわにしました。
日本共産党や民進党の国会議員も参加。日本共産党からは、池内さおり、梅村さえこ、斉藤和子、高橋千鶴子、田村貴昭、畑野君枝、堀内照文の各衆院議員が参加しました。
【「しんぶん赤旗」2016年3月30日付】