日本共産党の梅村さえこ議員は1日、衆院総務委員会で、電子委任状の普及促進法案について、マイナンバーカードを使いたくない人も含めて「安心して分かりやすく活用できる電子化の環境を整えるべきだ」と求めました。
法案は、電子商取引の拡大に合わせ、電子委任状や電子署名の普及を促進し、その取り扱いをルール化するもの。梅村氏は、政府の説明資料や「日本再興戦略2016」などで、電子委任状等の導入をマイナンバーカードの「利活用拡大の手段」としていると指摘。一方で、法案には同カードの規定がないとただしました。高市早苗総務相は「マイナンバーカードは電子署名の選択肢の一つ。強制するものではない」と表明しました。
梅浦氏は、電子署名認定業者が発行するICチップなら会社で管理できるが、個人情報が入ったマイナンバーカードを契機に使用すれば、本人の意思に反して流用や紛失の危険が高まると述べ、「選択肢の一つなら、マイナバーカードありきにすべきではない」と強調しました。
また、梅村氏は、保育所の入所手続きの電子化をめぐって、マイナンバーカー前提の活用例だけを示すのは誤解を与えると批判。総務省は同カードを使わなくても、従来の電子署名で手続き可能と答弁しました。
【「しんぶん赤旗」2017年6月5日付】