日本共産党の志位和夫委員長は5日、埼玉オンライン演説会で、「今度の総選挙は、日本の命運がかかった歴史的選挙になります。『比例は共産党』を広げに広げ、比例北関東ブロックで2議席奪還、3議席獲得のために、支援の輪を広げてください」と呼びかけました。
塩川鉄也衆院議員(北関東比例予定候補)、梅村さえこ前衆院議員(同)、大内くみ子予定候補(同、茨城4区重複)がそれぞれ決意表明しました。志位氏は「塩川さんは、安倍・菅政権のもとでの権力の乱用を厳しく追及してきた」「梅村さんに消費税5%への減税の先頭に立ってもらおう」「地方議員として40年、大きな仕事をしてきたのが大内さん」と、3氏の魅力と実績を語りました。
志位氏は冒頭、「菅首相による政権投げ出しは、『こんな政治は我慢がならない』という国民の世論と運動に追い詰められた結果です」と指摘。安倍・菅政権の悪政は「自民党と公明党の全体が共同責任を負っている。誰が新総裁に選ばれても、その中から新しい政治は出てくることはない」と喝破しました。
「次の総選挙は、日本の命運がかかった歴史的選挙になります」と力説した志位氏。(1)新型コロナウイルスから国民の命をどうやって守るかが問われる(2)新型コロナの体験を踏まえて、その先にどういう新しい日本をつくるかが大争点になる(3)日本共産党の歴史ではじめて、政権交代、新しい政権の実現に挑戦する選挙になる―という総選挙の三つの意義を強調しました。
この中で、1年半の安倍・菅自公政権によるコロナ対応を厳しく批判。「今起こっている感染爆発と医療崩壊は『自然災害』では決してない。やるべきことを怠ってきた政治の責任であり、自公政権による『人災』です」と断じ、「自公政権には『人災』を起こした責任をとらせねばなりません。総選挙で日本共産党を躍進させていただいて、自公政権にサヨナラの審判を下し、命を守る新しい政権をつくりましょう」と訴えました。
「同時に目の前の命を救わなければならない」と力を込め、(1)「原則自宅療養」の方針を撤回し、政府が責任を持って臨時の医療施設を大規模につくること(2)行政検査を拡大し、事業所や学校などが行う検査への思い切った補助を行うこと―などを盛り込んだ日本共産党の「緊急提案」を紹介。「命を守るために、どうかこの党を大きく躍進させてほしい」と呼びかけました。
志位氏は、自公政権を倒してどういう新しい日本をつくるかについて、(1)国民の命と暮らしを何よりも大切にする政治(2)地球規模の環境破壊を止め、自然と共生する経済社会(3)「ジェンダー平等の日本」(4)憲法9条を生かした平和外交―の四つのビジョンを一つ一つ丁寧に紹介しました。
ビジョン実現のために市民と野党の共闘の成功を訴えるとともに、「誠実に共闘の発展のために力を尽くしてきた日本共産党を躍進させることこそ、腐りきった政治を変え、希望ある新しい日本をつくる最大の力になります」と力を込めました。
演説会はスマホや個人宅、各地の会場など1420カ所で、3000人超が視聴しました。
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志位委員長訴え/埼玉演説会/塩川・梅村・大内氏決意
「しんぶん赤旗」9月6日・2面より
5日開かれた日本共産党埼玉オンライン演説会で、塩川鉄也衆院議員(北関東比例予定候補)は、埼玉県で陸上自衛隊朝霞駐屯地や航空自衛隊入間基地の機能強化が行われ、米軍横田基地のオスプレイが上空を傍若無人に飛び回る実態を告発。海外で戦争するための安保法制の廃止は野党共闘の「一丁目一番地」だとして、「自民党内の政権たらい回しではなく、政権交代こそ必要です。本気の共闘で野党連合政権を実現しましょう」と強調しました。
梅村さえこ前衆院議員(同)は、保育園でコロナ感染が広がり不安に思う子育て世代や自宅療養者の家族の声を紹介し、「こんな時に菅首相の『明かりがはっきり見えてきた』という発言は絶対に許せない」と批判。前回総選挙後、北関東4県の全167自治体を回ったことを語り、「ここで聞いたたくさんの声を、国会に戻り、必ず実現する決意です」と訴えました。
大内くみ子比例予定候補(茨城4区重複)は、東海第2原発再稼働反対の運動に取り組んできたことに触れ、「原発企業をもうけさせる政治を変える時です。企業献金とは無縁の共産党を躍進させてください」と呼びかけました。