夫婦同姓の強制と女性のみの再婚禁止期間を定めた民法の差別規定をめぐる二つの訴訟で最高裁が審理を大法廷に回付したことを受けて2日、原告や弁護団、市民団体などが参院議員会館で「いよいよ憲法判断へ! 民法改正の早期実現を求める院内集会」を開きました。
1996年に法制審議会が選択的夫婦別姓制度の導入などを答申していた法改正を19年怠ってきた立法不作為が問われています。最高裁に対し、立法不作為により制約を受けている国民の基本的な権利を擁護する「司法の役割」を果たすこと、国会に対し最高裁の憲法判断を待つことなく、速やかに民法改正を行うことを求めるアピールを採択しました。
主催はmネット・民法改正情報ネットワーク。日弁連が共催し、代表が「民法の差別的規定の早期改正を求める」会長声明を紹介しました。
夫婦別姓訴訟原告の小国香織さんは「名前は私の一部です。変えたくありません」とのべ、「最高裁は賢明な判断を出してほしい」と訴えました。
国連女性差別撤廃委員会の林陽子委員長から「結婚によって自分の姓を奪われないことも人権です。最高裁の判決が多くの女性たちの期待に応えるものとなるよう願っています」とのメッセージが寄せられました。
日本共産党の仁比聡平参院議員、梅村さえこ、清水忠史、畑野君枝の各衆院議員があいさつ。仁比議員は「最高裁の判断を待たずに、立法府の責任を果たそうという機運が党派を超えて起こっています。民法改正実現に向けて一緒にがんばりたい」と語りました。民主、公明、社民の各党と無所属の国会議員があいさつ。自民党議員のメッセージが紹介されました。
【「しんぶん赤旗」2015年4月3日付】