埼玉県所沢市の第2子以降の出産で保護者が育児休業を取得すると、上の子を保育園から退園させる「育休退園」について、日本共産党の梅村さえこ衆院議員は7月19日、差し止め訴訟を起こした原告を含む当事者の保護者らと同市内で懇談しました。所沢市議団が同席しました。
保護者らは、市民の意見を聞かずに制度変更をすすめた市と藤本正人市長の姿勢を批判。当事者で保育士の女性は「待機児童がいるからといって育休を取ると上の子を退園させることは、子どもの人権を無視し、保育を軽視している」と主張しました。夫が育休取ろうと準備していたという女性は「急にこんなことになって困っている。夫は初めて育休を取って子育てするのに、上の子も見ないといけないのは厳しい」と語りました。
梅村氏は、子ども・子育て支援新制度の施行にあたり、国が制度の運用を自治体任せにしていることにも問題があると指摘。「公的保育が後退した背景に、国が公立保育所整備のための国庫補助金を一般財源化したことがあります。みなさんの行動を力に、公的保育の拡充のために国庫補助金制度の復活を求めていきます」と語りました。
【「しんぶん赤旗」2015年7月22日付】