日本共産党国会議員団の消費者問題部会は1月26日、河野太郎消費者担当相に対し、消費者庁、消費者委員会、国民生活センターの地方移転中止を求める申し入れを行いました。梅村さえこ、清水忠史両衆院議員が河野担当相と面談し、申し入れ書を手渡しました。
政府は、国の関係機関の地方移転を検討しており、3月末には基本方針を決定する予定です。しかし、多くの消費者団体や日本弁護士連合会などからは行政の機能低下などを懸念する声が噴出しています。
申し入れでは、消費者保護の規制を骨抜きにしてきた「産業優先」の規制改革路線のもとで、消費者の安全・安心が脅かされる事件が相次ぎ、消費者行政の充実強化が求められていると指摘。地方移転は「消費者行政の課題を無視し、強化の方向に逆行するもの」として移転計画の中止を強く求めています。
梅村氏と清水氏は「消費者庁が『司令塔』として緊急事態に対処するには、各省庁及び国会と同一地域に存在することが不可欠だ」と主張しました。河野担当相は、消費者庁の一部業務を徳島県で試行的に開始する計画について説明する一方、「結論ありきではなく、やってみて後退を招くようであれば考え直す」とも表明しました。
梅村氏は、消費生活相談窓口を支援する中核機関である国民生活センターなどの拡充を強く求めました。
【「しんぶん赤旗」2016年1月27日付】