「子ども医療費無料制度を国に求める全国ネットワーク」は17日、子どもの医療費助成を独自に行った自治体へのペナルティー廃止を求める集会を国会内で開きました。約4万2千人分の署名を国会議員へ手渡し、署名は計約8万人分となりました。
子どもの医療費助成は現在、全ての自治体が独自に無料化や軽減策を実施。国の制度ではないうえ、国は無料化実施の自治体に、国民健康保険に対する国庫負担の減額調整措置を取るペナルティーを科しています。
集会で、医療福祉生協連の野本靖夫常務理事は、子どもの貧困が深刻になるなか、ペナルティーは「社会正義に反する」と批判。新日本婦人の会の渡部さつきさんは、窓口負担のある自治体では通院を諦める家庭も少なくないとして「子どもの医療費無料は国の制度に」と訴えました。
子ども医療全国ネットは同日、国の子ども医療費無料制度創設と市町村へのペナルティーをやめるよう、塩崎恭久厚労相に申し入れました。
塩崎厚労相は「無料化は、考えかたとしては理解しているつもりだが問題は財源。ペナルティー廃止については市町村長から声をいただいている。見直しも含め検討する」と述べました。
集会には、日本共産党と民進党の国会議員が参加し、共産党の梅村さえこ、堀内照文両衆院議員、田村智子、武田良介、山添拓各参院議員があいさつ。申し入れには、共産党の高橋千鶴子、堀内照文両衆院議員が同席しました。
【「しんぶん赤旗」2016年11月18日付】