「しんぶん赤旗」2017年11月29日付・首都圏版より
宇都宮市と栃木県芳賀町が、住民合意のないまま進めようとしているLRT(次世代型路面電車)導入計画に反対する市民団体「宇都宮市のLRT問題連絡会」は28日、国土交通省に、同市の工事施工認可申請を慎重に審査した上で許可しないよう陳情しました。
日本共産党の塩川鉄也衆院議員、野村せつ子県議、荒川恒男宇都宮市議、社民党栃木県連合の中田通夫幹事長、緑の党の出井昌子地域代表協議会委員(栃木)らが同席しました。
同会は、不許可を求める理由として、①計画に市民合意が得られていない②小学校に振動、騒音などの環境悪化がもたらされ、近くに遮断機のない踏切ができ、児童の安全が脅かされる③県道に軌道と停留所が設置され、渋滞が起こる④市民の日常の足となることは期待できない⑤需要予測の信ぴょう性が低く、税金の無駄遣いになる恐れがある――ことなどをあげています。
国交省の担当者は、申請の審査は整備計画が法に適合しているかなど技術的な内容に限られるとし、「市と町は住民に丁寧に説明していだきたい」と述べるにとどまりました。
参加した住民は「需要予測の根拠がない。実態を踏み込んで調べてほしい」などと発言。塩川氏は「需要予測の妥当性を国交省としてどう判断するか示すべきだ」とただしました。
日本共産党の梅村さえこ前衆院議員、無所属の会の福田昭夫衆院議員も同席しました。