「しんぶん赤旗」6月23日付・地方特集より
いつも市民とともに/活動地域 埼玉・茨城・群馬・栃木
「消費税増税やめさせて」「特別支援学校の現状を知ってほしい」――。日本共産党の梅村さえこ参院比例候補は商店街、会社、学校などを訪問し、そこで聞いた市民の声を国会に届けようと奮闘しています。
社長と消費税談議
埼玉県川越市の電気関係の会社社長が梅村氏にこう語りました。「消費税は赤字でも払わなければならない売上税だ。うちは年間500万円払い、重い」
「消費税をなくす全国の会」の立ち上げ(1990年)に加わり、30年来、消費税の市民運動に取り組んできた梅村氏は、参院選が消費税10%への増税中止へ決着をつける選挙との思いを強くしています。
10月からの消費税増税について梅村氏が聞くと、社長は「消費税でどれだけ中小企業が減ってきたというのか。俺の仲間も消費税を苦に首をつった。10%は絶対ダメだ」と語気を強めます。
梅村氏が「共産党は消費税10%を中止し、くらしに希望の政治をつくります。大企業いいなり、アメリカいいなりの政治にメスを入れる共産党だからこそ消費税に頼らない7・5兆円の財源提案ができます」と語りました。社長は「うちの社員にも選挙に行くよう話します。がんばってくれ」と梅村氏とがっちり握手を交わし激励しました。
同市で不動産業を営む女性は、政治に失望し、しばらく選挙から遠ざかっていました。梅村氏の訪問に応じ、「何とかしないといけないと思い、4月の選挙で共産党に投票した。消費税反対の運動を30年? 頑張っていますね。応援します」
参院群馬選挙区の野党統一候補発表の翌日、共産党の選挙区候補だった伊藤達也氏(参院比例候補)と、前橋市の商店街を訪問しました。党支部長の皆川貞盈(さだみつ)さんの案内で酒井宏明県議が同行しました。
手づくりランドセルを扱う店主は「お客さんに連絡しても受け取りが遅くなってきた。お金の工面が大変なようです。景気は悪い」と断言しました。
お香専門店を訪問すると、消費税10%に伴うキャッシュレス決済のポイント還元で対話に。「小売店がカード会社に支払う手数料で利益が減ってしまいませんか」と聞くと、店主は「小さな店は大変だよ。(カードに対応できず)廃業する店が結構出てくるんじゃないか」と語りました。
店主は、「安倍さんはやりたい放題。チェックする人が必要」といいました。伊藤氏が、市民と野党の共闘を実らせるために候補者を自ら取り下げたことを説明すると、店主は「共産党も思い切ったことをやったね」と激励を受けました。
かばん店を営む店主は、「消費税が上がると商売に響く」と肩を落としました。この店は、江戸時代に刀鍛冶、帯刀が禁止された明治にキセル(煙管)販売に転じ、その後かばん専門へと数百年、のれんを守ってきました。
「最盛期100軒の問屋が、消費税が3%から5%に上がって以降、20軒に減った。10%は論外だ」と店主。梅村氏は「長い歴史の荒波の中でも頑張ってこられたんですね。消費税に頼らず7・5兆円の財源が生み出せます。市民が安心して買い物ができる商店街の活性化へ一緒に政治を変えましょう」と握手を交わしました。
願いを必ず国会に
「いつも市民とともに」がモットーの梅村氏。さまざまな課題で懇談を重ねています。
前橋市苗ケ島地区で昨年3月から稼働するバイオマス発電所の問題で、近藤よしえ市議の案内で住民団体と懇談しました。
福島第1原発事故で汚染された間伐材が燃やされ、放射性物質の飛散が心配されること、燃料チップを作るチッパーによる騒音にも悩まされていることを聞き取りました。
「赤城山の自然と環境を守る会」の横川忠重会長らは、チッパー稼働時や発電所の夜間騒音が市の騒音規制基準を超えていると説明し、行政が住民の立場で迅速に動いてほしいと話しました。
埼玉県内で最も歴史のある県立川越特別支援学校の校門をくぐると、校庭から子どもたちの元気な声が響きました。12年ぶりに埼玉県川越市で日本共産党県議に返り咲いた守屋ひろ子氏と党市議団と一緒に訪問。佐藤智明校長ら教職員が懇談に応じました。
佐藤校長は「多くの人に学校のことを知ってほしい」と、児童・生徒数の増加に教職員と校舎が追いつかない現状を語りました。
教室を確保するため女性教職員の休憩室を移動せざるを得ず、3畳ほどの広さにロッカーが置かれ、着替えするのがやっとの狭さです。男性休憩室は体育館2階で、クーラーも無く夏は40度近くになるといいます。
佐藤校長は「先生が『子どもの居場所確保が一番』と言ってくれ、甘えちゃいけないんですが…」と苦しい胸の内を語りました。
梅村氏は運動会の練習を見学した後、「子どもたちの笑顔と先生たちの頑張りがすばらしいですね。県や国にみなさんの声を必ず届けます」と校長らにお礼を述べ、校舎を後にしました。