JCP With You集会/「男女平等社会を」/市民の輪
「しんぶん赤旗」6月26日付・14面より
個人の尊厳とジェンダー平等の社会をつくろうと北関東4県(茨城、栃木、群馬、埼玉)で22、23の両日に開いた「JCP With You」集会(企画・日本共産党北関東ブロック)では、多彩な弁士が発言し、市民の輪が広がりました。
4県の会場で、梅村さえこ参院比例予候補は「日本共産党は参院選の重要政策にジェンダー平等を発表しました。一日も早くだれもが自分らしく生きられる社会をつくることは政党の責任。本気で政党としても取り組んでいきます」とあいさつしました。
聴衆体験語る
「職場でセクハラに遭い、苦しんできた」「保護者会で、母親が参加しているのに父親の名を書くように言われる」―。群馬県高崎市のJR高崎駅前では、共産党の「ジェンダー平等」パンフが次々受け取られ、聴衆らが自らの体験を語りました。
日本共産党の伊藤達也参院比例予候補とともに、群馬選挙区・野党統一候補の斉藤あつこ氏がパネリストとして参加し、助産師の立場から性差を超えた社会の実現を訴えました。
作家の中沢けい氏、「言葉を学ぶNGOおせっ会」代表の野田静枝氏らが参加した大宮駅前には、強い雨にもかかわらず多くの市民が詰め掛けました。
三重県から応援に駆け付けた、「みえ施設内暴力と性暴力をなくす会」の春日水鳥(みどり)さんは「娘が性暴力を受けた問題で、梅村さんが衆院議員の時に相談に乗ってもらい、厚労省を動かしてきた。国会に戻ってほしい」。
政治を動かす
宇都宮市の共産党は、県議も市議も全員女性で、統一地方選の市議選で20年ぶりに3議席を獲得。福田くみ子市議は「女性3人の会派は市政初」と紹介。LGBT(性的少数者)の実態調査結果を市に問い合わせると「宇都宮はゼロ」と回答しました。福田氏は「そんなはずはない。誰もが声を上げられる社会をつくるために参院選で頑張る」と語りました。
参院茨城選挙区の大内くみ子候補が、障害のある娘が12歳で亡くなった時のことに触れて「一人ひとりが人間らしく生きられる社会をみなさんと一緒につくります」と語ると拍手が湧きました。
梅村氏は、市民の運動が一歩一歩政治を動かしている、と強調。党のジェンダーパンフを開き、男性の長時間労働で夫の家事・育児時間は欧米に比べ日本が半分以下であると指摘し「『8時間働けばふつうに暮らせる社会』が、ジェンダー平等社会をつくる上でカギになります。市民と野党の共闘、共産党を参院選で大きくしてください」と訴えました。
訴えを聞いていた医学部出身の40代女性は「私も入試で差別されていたんだなと感じます。政治を変えないといけません」。
変えるために結集を――参院群馬選挙区統一予候補:斉藤あつこさん
小さい時、「女は黙っていろ」「女のくせに」などと言われてきました。女性という理由で、下に見られたり、活動が限られたりするのは不平等であり、悲しい。
いま、男性も女性も、LGBTQ(性的少数者)も含め、全員でこの現状を変えるために結集すべきです。
国会の多数を占める自民・公明は、多様な声を取り上げず、昔の価値観で物事を進めています。市民と野党で力を結集して、本気で国民の暮らしと権利を守っていきたい。
問題解決に再び国会へ――三重・名張市:春日水鳥さん
児童養護施設に入所した当時7歳の長女が、13歳の男児から性暴力を受けました。三重県を提訴しましたが、裁判所は県の責任を認めませんでした。
国が施設内の性暴力の実態を把握していないことがわかり、日本共産党の国会議員と協力しながら、実態調査の実施を求めてきました。昨年、初めて実態調査が行われることが決まりました。この問題の解決のためにも、参院選で共産党の国会議員が増える必要があると思っています。
家父長制においやられ――NGO代表:野田静枝さん
明治以降、この国は家父長制度の下、女性や子どもがないがしろにされてきました。
先日も家庭内暴力で、お母さんが母親であることを取り上げられて、生きるしかばねになって夫とともに子どもに暴力をふるっていた。
母親がなぜそんなことをするのか。(夫の)暴力の下、母親が母親でなくなってしまう。
女性がいきいきと生きられ、安心して子どもを産み、安心してパートナーと子どもを育てられることが、これから問われてきます。