「しんぶん赤旗」9月28日付・4面より
日本共産党茨城県委員会と同県議団は27日、日本原子力研究開発機構大洗研究所(同県大洗町)にある材料試験炉「JMTR」の2次冷却塔が台風15号の影響で倒壊したことを受け、文部科学省と原子力規制委員会に対し、施設の安全管理などをめぐって機構への指導を要請しました。
要請では、▽「JMTR」や再処理施設の廃止措置を安全に速やかに実施すること▽すべての施設の保守管理と核燃料物質の適正保管▽高速実験炉「常陽」の廃止と原発を推進するすべての研究開発の中止―を求めました。山中たい子、江尻加那両県議、川澄敬子茨城町議、大内久美子、上野高志両党県副委員長が参加。塩川鉄也衆院議員、梅村さえこ衆院北関東比例予定候補が同席しました。
県内には、機構が所有する89施設のうち76施設が集中しており、施設の安全な保守・管理が求められています。
文科省の担当者は、倒壊した冷却塔が運転停止中だったため検査項目が減らされていたと説明。核燃料施設で事故やトラブルが相次いでいることに触れ、「根本的な要因の分析を機構に求めている。原因究明と対策を求め、必要な指導監督をしたい」と答えました。また同研究所の燃料研究棟1施設が、核燃料物質の保管が不適切だとして是正指導の対象となっていると明らかにしました。